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解約交渉ならびに契約無効で争うことについて

 代理店登録を申込み、クーリングオフ期間を完全に過ぎた後に、自分が”騙されていた”と気づき、エイジェイオーエルとの代理店契約を無効または解約を求めて行動を起こそうとする場合、幾つかのポイントをしっかり押さえて臨まなければならないということを私は強く感じます。

 単純に、「私は騙されていた!」と主張するだけでは、第三者も含めて、なかなか納得させることは出来ないと考えました。アポイントメントを受けた時から現在まで、理路整然と説明することが自分にできるかどうかが大切なことになります。

 例えば、「儲かると思っていた」というのであれば、”なぜ、そう思ったのか?”、”どのような説明があったから、儲かると思ったのか?”、それを主張しなければならないということです。

 補強材料として、マルチ商法が、人間関係を最大限に利用してくること、勧誘時には代理店が主導権をもって臨んでくること、代理店活動を始めた後にも、マルチの知識が乏しいために、周囲の情報や紹介者・上位代理店の指示に従わざるを得ない状況にあること等....マルチが持つ特有な環境を説明することも大事なことでしょう。

 このマルチに関わり、知識や体験を積み重ねるうちに、疑問を持ち、不信を抱き、最後には「騙されたのではないか?」、「騙されていた!」という思いが湧き出てきたこと。自分の頭で考え始め、調べ始め、「やっぱり、騙されていた!」という結論に至った過程を第三者に分かるように説明できるか否かが、1つのカギになると思います。

 それには、契約申込み時に自分が納得していたこと、理解していたことを思い出し、書き出すことがまず肝要になります。これは、勧誘時に代理店によって説明された内容で占められると思います。そして、このマルチが行っている(いた)現実を提示します。そのギャップが「騙された」部分ですね。

 誰しも、勧誘を受けた時に、”自分は今、騙されている”ことを想定しているわけではありません。代理店登録し、代理店活動を行い、そして、騙されたと気付いて自分は申し立てを行う−−−ことなど、申込書に記入している時に考えません。そのような予定も立てません。(笑)

 紹介者(友人・知人・親戚・親友…)が言うのだから信じてみよう。紹介者の顔を潰さないようにしよう。その紹介者が太鼓判を押す説明者の話なのだから、「そうかもしれないなぁ〜」と、期待を寄せつつ、代理店が用意した、代理店が主導権を持つ場所において申込書に記入し、印鑑を押すのです。


争いを起こす自分と"勧誘時の自分"の二面性

 しかし、ひとたび、事実として「自分は騙されていた」と気付くと、契約書にサインをした当時の自分を直視しなければならなくなります。何も知らなかった(事実を知らされなかった)当時の自分を。

 マルチ商法を調べていけば、特商法や消契法に必ず接触します。断った時に、しつこく食い下がってくればそれが法律違反になること。自らその場所を退出しようとしても退出させてくれなかった場合も法律違反になること。クーリングオフの説明はきちんとしなければならないこと。

 説明の中に嘘・不実告知があってはならないこと。都合の悪いことを告げないことがあった場合も法律違反になること。アポの時から、マルチの勧誘であることを聞かされてなければ法律違反になること。書面の交付の仕方まで…。

 いろいろ事細かに定められた商法であることを知ったのは、元を正せば、不信・疑念が発露になり、勉強した結果です。当たり前のことですが、知る前までは知らなかったのです。

 特商法で規定される商法に関わることになったら、特商法を勉強することが義務づけられれば、こういうケースは激減するでしょう。しかも、勧誘行為を始める前に必須とする。逆に言えば、消費者問題を輩出し続けるマルチは、特商法を勉強していない代理店・DTが居るということの証明でもあります。

 マルチ商法とはなんぞや・AJOLのマルチって、こうだったのか!....と知った今の自分が、何も知らずに契約書にサインをした過去の自分を諭すように見なければならない時が来ます。これは、ある意味、当人にとって辛いことですが・・・。

 で、騙されたと悟った今の自分と、契約書にサインした過去の自分とは明らかに違います。騙されたと悟り、自分の名誉を取り戻すため、騙されたことによって失った金品を取り戻すために立ち上がり、争いを起こしている人間に向かって、「なんで、あの時、断らなかった?」、「退出しようとすれば出来たでしょ!」と言うのはお門違いです。

 「契約したのは自己責任」「お前の責任だ」という台詞があります。言葉こそ違え、同じようにお門違いであることが分かるでしょう。争いを起こす(紛争)、トラブルとして提示することも自己責任の上に成り立っていることを忘れてはいけません。もちろん、泣き寝入りもです。

 つまり、争いを起こしている今の人間なら、断るだろうし、退出もするでしょう。でも、当時の自分・過去の自分は、代理店の説明に「?」が点灯しながらも、紹介者の手前もあって「この人の紹介だから大丈夫だろう」と思わされていたから、そのような言動をとることが出来なかっただけなのです。

 そして、その契約が正しいと信じた・信じ込まされたから申し込んだ訳です。しかし、事実は違っていた・・・代理店のアノ説明は嘘であったということを後で知ったのです。

 実は、代理店の説明内容こそ書面に起こし、それを本当の契約書面とすべきです。何故なら、被勧誘者がmojico購入申込書や代理店登録申込書に記入するのは、代理店の説明内容に契約したから書くことが出来るからですね。

 被勧誘者の記憶には、AJOLが用意した書面より、代理店の説明内容の方が重要な位置を占めているわけです。それによって、AJOLの申込書に記入するという行動が誘引されるのですよ。これも同じだと信じて…。(だから、ほとんどの場合、概要書面・契約書面を読まないのです。)

 代理店の説明に嘘があれば、いつかバレる日がやってきます。そうなればトラブルになるのは当たり前…。被勧誘者は、書面にも残っていない契約になぜ納得したのか。自責の念を含みながら振り返り、そして争いを起こすのです。もう2度と同じ目には遭わないと誓って…。

 それを時系列に従って理路整然と第三者にも理解できるように説明できた時、「あぁ、それはやっぱり騙されていたんだよ。」と誰もが納得してくれるものとなります。それは、適用される法律が何であれ、どこの条項であれ、事実が提示され、真実が明らかになっているから納得出来るのです。

 したがって、一番肝心なのは、勧誘時に代理店からどのような説明を受けたかを出来るだけ正確に思い出して書き出すことです。信じて疑わなかったにしろ、(AJOLが用意した書面に)サインアップしなければ解放されないと思ったから契約したにしろ…。

 出来れば、どんなやり取りがあったのかも書き出しておくと良いでしょう。お分かりになると思いますが、実は、それが本当の契約書面なのです。

 書き出した内容が詳しければ詳しいほど良いと思います。代理店は全否定するかもしれませんが、そうなると勧誘現場で代理店は何を喋っていたのか?、ということになります。どんな説明をしたのか、その時はぜひ証言して頂きましょう。

 契約の無効・破棄が目的の争いではあっても、それは真実が明らかになった時に手に入ってくるものだと思います。裁判ともなれば、双方の主張・意見を聞き、証拠書類を拠りどころとし、適用される法律にしたがって判決が言い渡されるわけです。


勧誘の現場は、代理店が主導権を握る

 勧誘が目的のアポ取り時には、その目的や勧誘者名・事業者名・商品名や金額等をあらかじめ告知しないといけません。それらを隠せば、「目的隠匿型勧誘=ブラインド勧誘」となり違法性を帯びた勧誘行為となります。

 マルチ商法が知人や友人関係を拠り所とし、口コミで広がる理由は、人間関係を最大限に利用するからに他なりません。人間関係が有る故に、被勧誘者(勧誘を受ける者=消費者)が警戒心を緩めるからです。警戒されたら、マルチの勧誘など成立しません。この「人間関係」は、特に重要な要素なのです。

 それと同時に、被勧誘者は紹介者との人間関係を気まずくしたくないという気持ちを持っていることも見逃せません。この善意をマルチは逆手にとります。人間関係の深さによってアポの取り方は変わりますが、久保雅文氏がその著書で述べていますので、ここでは割愛します。

 ABC勧誘というのは、A=アドバイザー(説明者)、B=ブリッジ(紹介者)、C=クライアント(被勧誘者)が三角形の席を作ってマルチの勧誘を行う常套手段です。

 四人がけのテーブルの場合、奥側の席に被勧誘者を座らせます。その隣に紹介者が座るため、被勧誘者が席を立つためには紹介者に席を立ってもらう必要があります。向かい側に説明者が座ります。この席の配置は、説明者がその場に現れた後にセッティングされます。

 ファミリーレストランが勧誘の場に多用されるのは、こういった席順をセッティングし易いからですね。円卓や広い和室の部屋ではこの条件が緩やかになるため余り用いられません。

 また、物理的に、被勧誘者が席を立ち難くするだけでなく、その場を離れ難くする雰囲気を作り出すことも、ABCを行う場合の要件の1つです。

 席に着けば、紹介者の手前、マルチの勧誘だと分かっても直ぐに立ち去れない状況にするのです。さらに、被勧誘者は、特商法も消契法も、ましてマルチ商法の怖さも知らない。これが、ABC勧誘なのか…とも知らない。

 ですから、”対抗手段を持たないのが一般的”というのも念頭に入れておかなければなりません。

 知らないうちに、代理店に主導権を握られているということです。主導権を握られているということも分からない。そして、知らないまま事が進んでいく…。それが普通なのです。

 2004年11月11日に特商法が改正され、ブラインド勧誘は違法となりましたが、アポ取りは単なる会う約束を取り付けるだけだから勧誘ではないという解釈をした事務局の通達文があります。

 しかし、特商法第三十三条の二には次のような一文があります(抜粋)。

 その勧誘に先立って、その相手方に対し、統括者、勧誘者又は一般連鎖販売業者の氏名又は名称、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品又は役務の種類を明らかにしなければならない。

 「その勧誘に先立って」は、アポ取りを指しています。以下の文に続く事柄をきちんと相手方に明らかにしなければなりません。

 なので、単に「仕事の話があるから」とか、「すっごい話があるけど聞く?」等で呼び出し、マルチの勧誘(彼らは説明という)を行うのは違法となるわけです。

 アポ取りの時に「会社名」「特定負担を伴う取引であることの明示(要するに、「マルチの勧誘ですよ。」と言うのが親切です。)」「商品名(mojicoだけではありませんね)」は、説明すべきなのです。

 その説明を聞くも、途中で切るも消費者の権利です。その消費者の権利を無条件に奪うのが、ブラインド勧誘といって間違いありません。

 特に、「マルチの勧誘ですか?」と聞いているのに、「ノー」と答えれば、それだけで不実告知です。

 このことは、事務局ならびに代理店はシッカリ記憶して、勧誘活動に反映させなければなりません。<以上、蛇足ながら…

 勧誘の現場は、代理店が主導権を握っていると述べています。
 紹介者は事前に、自分が勧誘しようとする者(被勧誘者)の情報(「職業」「趣味」「夢」「自分との間柄」等々)を説明者に照会するのが常套です。

 そして、勧誘でどのような説明の仕方をすれば受けるか…計画を立てます。アポの取り方から、日時の決定、勧誘場所の決定、説明が始まった際の受け答えのシナリオ作り、申込書をテーブルの上に出すタイミングの指示、申込みをしぶった場合の突っ込み方等々....。

 上位代理店(説明者の多くはそうである)は、それまで自分が培ってきた勧誘のテクニックを駆使して、被勧誘者が勧誘の場でサインすることを想定し、幾つかのシナリオを組み立てるのです。

 紹介者と説明者(AさんとBさんというふうに言います)は、被勧誘者が勧誘現場に現れる直前まで、携帯電話などを使用して連絡を取って臨んでくるわけです。

 そういった状況の中に、何も知らずにノコノコ入っていくのが被勧誘者と言っても良いでしょう。いえ、知る由もありません。過去、マルチの勧誘に遭い、痛い目に遭っている人なら、勧誘現場に行きもしませんし、対抗手段を経験的に持っているでしょうけども。

 そういう経験・知識を持たない人は、その場で一気にサインアップまで持っていかれる事でしょう。抵抗するのは無理だと思われますし、下手な抵抗は話術で1つ1つ潰されてしまうでしょう。

 代理店が用意したその場では、代理店のペースで話が進められます。この時点で、「?」と思った人、対抗する知恵を持った人なら、”記録”ということを試みるかもしれません。

 通常の場合、説明は口頭で行われます。なので、記憶には残っても記録には残らない。代理店が用意した資料がもらえる場合もありますが、第三者の目にとまっても余り差し障りのないものが多いのです。

 代理店が説明したことを、その場で書面に起こし、箇条書きにして、1つ1つ「これは、こういう意味ですか?」と確認を取るというようなことは普通できませんし、やりません。<私は推奨していますが

 「今の説明が嘘だったら、将来訴えますよ」というポーズが丁度良い。書面に起こし、代理店の署名捺印でも貰えれば、それは1つの証拠書類、いえ、契約書面に成ります。

 裁判でも、勧誘の現場で一体どんな説明が行われ、何があったのかは、被勧誘者と代理店側とでは証言が食い違います。お互いの理解度のギャップというのもあるでしょうが、はるか昔の記憶に頼らざるを得ないというのも一因です。

 さらに、被勧誘者にとって不利な点として、代理店側は普通2名だということ。代理店側が口車を合わせば、証言の重さを正当に比較できない恐れも出てきます。まあ、複数の代理店の証言がまったく一致すれば、かえって不自然ではありますが。

 勧誘現場で何があったのか、どんな説明が代理店からあったのか。被勧誘者と代理店の証言が食い違っても、代理店(その他の代理店も含む)が勧誘活動を続けていれば、同じような説明・言動を受けている人が多いはずです。

 そういった複数の人の証言が揃えば、代理店が「そんな説明はしていない」と否定しても、その信憑性は落ちることでしょう。そういう意味では、代理店の不実告知が、他でも行われているという証言は貴重な補足情報となり得ると思います。たとえそれが断片的であっても…。

 私が、勧誘体験談を集めているのも、そういう証言証拠を揃えるためだったりします。

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